WordPressでウェブサイトをはじめると、「プラグイン」の活用が必須になります。
プラグインとは、WordPressに機能を追加したり拡張することができる外部ツールのことをいいます。
プラグインをインストールすることで、お問い合わせフォームや人気記事一覧の表示、セキュリティの強化など、ウェブサイトにあらゆる機能を追加できるようになります。
今回のレクチャーでは、プラグインの設定方法の解説と、ウェブサイトをはじめるときにインストールしておきたいプラグインの紹介をします。
プラグインとは?
プラグインの設定を解説する前に、プラグインについて説明します。
プラグインは、「〜のプラグを差し込む」という意味の英単語で、アプリケーションに新しい機能を付け加えるためのツールのことを指します。
WordPressにおいては、WordPressに機能を追加したり、拡張するための外部ツールを「プラグイン」と呼びます。
WordPressは、多くの人が柔軟に活用するために、WordPressのシステムそのものはシンプルに設計されています。
ウェブサイトに実装したい機能やデザインを、WordPressにカスタマイズするには、プラグインをインストールする必要があります。
例えば、お問い合わせフォームや、地図、人気記事一覧の表示、スライドショーなど、通常ウェブサイトで反映させるには複雑なプログラミング言語が必要なカスタマイズも、プラグインをインストールすることで、かんたんにウェブサイトに実装することができます。
また、SEO対策やセキュリティ、ウェブサイト分析など、制作面だけでなく運用面で役に立つプラグインもあります。
プラグインはたくさん種類がありますが、インストールしすぎると、ウェブサイトが重くなったり、管理が大変になったりと、かえって逆効果となります。
闇雲にインストールするのではなく、運営しているウェブサイトに必要なプラグインを、最小限選ぶようにしましょう。
プラグインの設定方法
それでは、プラグインのインストールから、有効化させるまでの方法をレクチャーしていきます。
今回は、投稿画面をWordPress5.0未満の状態に変更できる、「Classic Editor」というプラグインをインストールしてみましょう。
プラグインのインストールや設定の変更は、WordPressの管理画面でおこないます。
メニュー内の①「プラグイン」をクリックします。
プラグインの画面が表示されたら、②「新規追加」ボタンをクリックします。
新規追加をクリックしたら、プラグインの追加画面が表示されます。
①「Classic Editor」で検索してください。
検索したら「Classic Editor」が表示されるので、②「今すぐインストール」ボタンをクリックします。
インストールが完了すると、「有効化」のボタンが表示されるので、クリックします。
「有効化」ボタンをクリックすると、自動的に画面が移動します。
通常のプラグインのインストールと有効化の設定は、この時点で完了です。
プラグインの詳細設定は「設定」からおこなえます。
プラグインを停止する場合は、「停止」をクリックすると、ウェブサイトに反映されなくなります。
おすすめプラグイン20選
プラグインの設定方法を学んだところで、ウェブサイトを運営するために、おすすめなプラグインを紹介していきます。
これらをインストールしておけばOKというものではないので、運営するウェブサイトに合わせて、インストールするプラグインを選んでくださいね。
Classic Editor
「プラグインの設定方法」でも紹介した「Classic Editor」です。
WordPressはバージョン5.0で投稿画面に大幅なアップデートがおこなわれ、以前のバージョンに比べると、見た目や操作方法が一変しました。
実際に使ってみると、WordPress5.0以降の投稿画面である「Gutenberg」よりも、WordPress5.0未満の投稿画面の方がコンテンツをつくりやすい環境でした。
「Classic Editor」をインストールすることで、WordPress5.0未満の投稿画面を利用することができます。
こちらは必ずインストールしておきましょう。
AddQuicktag
「AddQuicktag」は投稿画面に、よく使うタグのショートカットボタンを設置できるプラグインです。
WordPressの投稿は、「見出しタグ」や「太字タグ」、「リンクタグ」、「引用タグ」など様々なタグを活用して、コンテンツを仕上げていきます。
頻繁に使うタグをいちいちキーボードで入力するのは面倒なので、「AddQuicktag」を使いましょう。
TablePress
「TablePress」をインストールすると、テーブル(表)をかんたんに作成し、コンテンツに埋め込むことができるようになります。
テーブル(表)そのものは、タグを使うことでも作成することはできますが、少し面倒な作業になりますので、「TablePress」を使って直感的にテーブル(表)を作成することをおすすめします。
コンテンツであまりテーブル(表)を使わないウェブサイトでしたら、インストールする必要はないプラグインです。
Table of Contents Plus
「Table of Contents Plus」はコンテンツの目次を自動で表示することのできる、プラグインです。
このウェブサイトも、コンテンツの上部と追尾サイドバーに「Index(目次)」が表示されています。
こちらはブログやオウンドメディアでは必須プラグインです。
Category Order and Taxonomy Terms Order
コンテンツを、ウェブサイトを訪れるユーザーに適切に表示させるためには、カテゴリー分類が重要になってきます。
WordPressのカテゴリーは、自動的にカテゴリーの名前の昇順に並んでしまいます。
カテゴリーの並び順をカスタマイズしたい場合は、「Category Order and Taxonomy Terms Order」を使いましょう。
直感的にカテゴリーを並び替えることができます。
ブログやオウンドメディアを運営する場合に、おすすめのプラグインです。
Simple Local Avatars
WordPressのアカウントはアバターを設定することができますが、標準では「Gravatar」というサービスに登録する必要があり、少し面倒です。
「Simple Local Avatars」をインストールすることで、管理画面の「ユーザー」の中のひとつの項目である「あなたのプロフィール」より、アバターを変更することができるようになります。
WordPress Popular Posts
投稿の閲覧数をデータとして蓄積し、ウィジェットで人気記事一覧を表示させることのできるプラグインです。
ブログやオウンドメディアの運営に、おすすめのプラグインです。
シンプルに人気記事一覧を表示させること自体は、テーマの中に実装されているものも多いですが、「WordPress Popular Posts」は計測期間やカテゴリー、表示方法を細かく設定することができるます。
管理画面の「WordPress Popular Posts」の項目から閲覧数を確認することもできるので、ウェブサイト運営にも役立つプラグインです。
Responsive Lightbox & Gallery
「Responsive Lightbox & Gallery」は、ウェブサイトの画像をクリックしたときに、拡大表示(Lightbox)させるためのプラグインです。
マストなプラグインではありませんが、画像そのものがメインのウェブサイトに導入すると、UI・UXが向上します。
Contact Form 7
お問い合わせフォームをウェブサイトに設置するためのプラグインが「Contact Form 7」です。
ブログにも、コーポレートサイトにも、すべてのウェブサイトでお問い合わせフォームの存在は欠かせません。必須プラグインですね。
メールアドレスや名前といったテキストボックス以外にも、ファイル添付や承諾確認ボックスなども、かんたんに追加することができます。
「Google アナリティクス」で、フォーム送信完了を計測することもできます。
Invisible reCaptcha for WordPress
「Contact Form 7」で制作したお問い合わせフォームや、WordPressへのログインページ、コメントシステムのセキュリティを向上させるために、「Invisible reCaptcha for WordPress」は便利なプラグインです。
Googleの第三世代スパム防止認証システムである、「Invisible reCaptcha for WordPress」をかんたんに実装することができます。
旧世代の認証システムである、「私はロボットではありません」というチェックボックスを、どこかのウェブサイトでみたことがあるかと思いますが、次世代の認証システムである「Invisible reCaptcha」では、操作をおこなっているのが人かロボットかを自動的に判別してくれるので、UXも向上します。
スパムやハッキングなどを防止できるので、必ずインストールして設定しておきましょう。
「Invisible reCaptcha」のAPIを取得することで、使用することができます。
Akismet Anti-Spam
「Akismet Anti-Spam」も、コメントシステムへのスパムを防止してくれるプラグインです。
「Invisible reCaptcha for WordPress」をコメントシステムにも導入すればいいのですが、私はコメントシステムには「Invisible reCaptcha」は導入せず、Akismet Anti-Spam」でコメントシステムへのスパムを防止しています。
「Invisible reCaptcha for WordPress」を使うと、コメントシステムに、「Invisible reCaptcha」のマークが表示されるのですが、「Akismet Anti-Spam」では、コメントシステムのデザインに影響を与えずプロテクトすることができます。
「Akismet Anti-Spam」は標準でWordPressに搭載されていますので、使ってみてください。
「WordPress.com」のアカウント登録をすることで、プロテクトすることができます。
Jetpack by WordPress.com
「WordPress.com」がリリースしている「Jetpack by WordPress.com」は、アクセス解析や、お問い合わせフォーム、CDS利用、SNS連携などウェブサイト運営に役立つ機能が30種類ほどパッケージングされたプラグインです。
「WordPress.com」のアカウント登録をすることで、使用することができます。
「Akismet Anti-Spam(アンチスパム)」も「Jetpack by WordPress.com」の項目のひとつになります。
たくさんの機能があるので、他のプラグインのバッティングも考えて取捨選択して設定しましょう。
私はアクセス解析ツールである「サイト統計情報」のみ使用しています。「Google アナリティクス」はウェブサイト全体に着目しやすく、「サイト統計情報」はそれぞれのコンテンツの閲覧数に着目しやすいので、使い分けすることをおすすめします。
All in One SEO Pack
「All in One SEO Pack」はコンテンツへのアクセス数を増やすために、必要な機能がつまったプラグインです。
「Google アナリティクス」の設定や、各コンテンツページのメタタグの設定や、SNSでの拡散効果を向上させるOGPの設定、サイトマップの登録など・・・まさにフルパッケージなプラグインになっています。
数年前まではインストールすることが必須ともいえるプラグインだったのですが、上記の設定は、テーマですでに実装されていることが多く、使用するテーマによっては必要のないプラグインかもしれません。
このウェブサイトでは「All in One SEO Pack」はインストールしていません。
ただ、便利なプラグインには変わりませんので、使用するテーマに上記の設定項目がない場合は使ってみるといいでしょう。
Google XML Sitemaps
「Google XML Sitemaps」は「All in One SEO Pack」の機能のひとつでもある、サイトマップの登録に特化したプラグインです。
コンテンツの公開や更新の度にサイトマップを自動生成し、検索エンジンに通知してくれます。
検索エンジンに認識させるページを細かく指定することもできます。
「All in One SEO Pack」を使わない場合は、インストールしておきましょう。
SNS Count Cache
SNSの活用はウェブサイト運営に必須ですが、SNSのシェア数をコンテンツに表示させるには「SNS Count Cache」が便利です。
シェア数をデータとして蓄積し、表示させるので、コンテンツの読み込み速度の向上にも役立つプラグインです。
シェア数を表示させるためには、テーマのカスタマイズが必要になりますが、「SNS Count Cache」とはじめから連携するテーマもありますよ。
管理画面の「SNS Count Cache」の項目から、各コンテンツのシェア数をチェックすることもできるので、ウェブサイト運営にも役立つプラグインです。
Broken Link Checker
「Broken Link Checker」は、外部リンクのリンクエラーがあるかチェックしてくれるプラグインです。
ウェブサイトを運営していると、コンテンツの記載した外部リンクがなくなったり、別リンクに変わることはよくあります。
そのようなリンクエラーを管理画面のダッシュボードから確認することができます。
リンクエラーがあるリンクは修正することもできますし、リンクエラーを検索エンジンに認識させることで、SEOにも役立ちます。
「Broken Link Checker」を常駐させてもいいですし、1ヶ月に1回ほどプラグインを有効化して、リンクエラーを修正するような使い方もありです。
Search Regex
ウェブサイトを運営していると、過去のコンテンツの内容を修正することが多くあります。コンテンツの修正が少しなら、ひとつひとつ修正すればいいのですが、すべてのコンテンツのキーワードやタグを、一気に変更したいときに便利なのが「Search Regex」です。
「Search Regex」は文字列を指定することで、一致する文字列を任意の文字列に一括で置換することができます。
例えばすべてのコンテンツで「WordPress」を「ワードプレス」に表記を変更したい場合に便利なプラグインです。
正規表現を使って、柔軟に一括置換することもできます。
コンテンツを装飾するタグを一括置換した場合には、正規表現が役立ちます。
「Search Regex」は一括置換をしたいときにだけ有効化しましょう。
WP Multibyte Patch
「WP Multibyte Patch」はWordPressにはじめからインストールされているプラグインです。
WordPressの基本言語は英語になります。日本語でWordPressを利用すると、英語と日本語のバイト数の違いによって、文字化けを起こすリスクがあります。
「WP Multibyte Patch」を有効化することによって、文字化けをはじめとした、文字数カウント機能のバグや、検索時のスペース誤認識などを解決してくれます。
日本語でWordPressを利用するときは、必ず有効化しておきましょう。
WP Fastest Cache
「WP Fastest Cache」は、ウェブサイトの表示速度を高速化するためのプラグインです。
キャッシュという機能を使って、ウェブサイトの表示速度を高速化するのですが、キャッシュを扱うプラグインはクセがあるので注意が必要です。
誤った設定をすると、ウェブサイトが正しく表示されなかったり、使用するサーバーにキャッシュ機能とのバッティングでトラブルが起きたります。
ある程度WordPressに慣れてから、手を出してみましょう。
またキャッシュプラグインを使う前に、テーマの選択や、プラグインの取捨選択、アップロードする画像のサイズの工夫などをすることで充分に表示速度は改善します。
キャッシュプラグインは、ウェブサイトの表示速度をプラスアルファ高速化したいときの最終手段です。
キャッシュプラグインの中でも「WP Fastest Cache」はかんたんな設定で効果を出すことができるのでおすすめします。
WP Maintenance Mode
「WP Maintenance Mode」を使うことで、ウェブサイトをメンテナンスモードにすることができます。
ウェブサイトの制作途中の段階や、大幅なアップデートをする場合に有効化してメンテナンスモードを活用しましょう。
まとめ
WordPressのプラグインは、ウェブサイトのカスタマイズに欠かせないツールです。
公式サイトによると、現在、WordPressに登録されているプラグインの数は54,700個もあり、あらゆる種類や機能のものをウェブサイトに反映できます。
プラグインのインストールと設定はかんたんなので、気になったものはインストールして試してみるといいでしょう。
ただし、インストールしすぎるとウェブサイトが重くなったり、管理が大変になるので、使用するプラグインの見極めも大切です。
また、プラグインそのものが更新されてないために、最新のWordPressとの互換性がなく、不具合を起こす可能性もありますので、プラグインの更新日時にも注意しましょう。
運営しているウェブサイトに適したプラグインを活用し、ウェブサイトを充実させていきましょう。
チーフエディター リサ
横浜市在住。 学生時代よりウェブメディアを複数運営していた経験を生かし、株式会社Lippleで編集長として勤務。ライティングだけでなく、ウェブサイト運営・分析も行う。年間100本以上の映画鑑賞がライフワーク。ピカチュウが大好き。
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